何故続いたし!
2025年もあと僅かだという中、放置していた話と没話があったので、エメラルドラッシュを放置してしばらくひたすら書いていましたが、またもや放置してしまい、今に投稿する始末。
時系列は前回の話から彼らが仲良くなった後で、実質続きもの。最初と同様オールギャグです。
以下、いつも注意事項。
- キャラ数が多いのとギャグに合わせて「台本書き」です。地の文はあるところとないところが激しい。
- レア社特有のメタ要素と一部キャラの毒舌、子供向け任天堂ゲームらしく大半の誰もが死なない世界線。
- シリーズの発売順に沿って先輩後輩の上下関係あり(敵勢力問わず)。
- メインの登場キャラについて。ティキ族はエリアボスを担当した幹部衆だけど、主人公は引き続きディオンです。
またクレムリン軍団は「シリーズで2回以上」登場したワニ共を採用(参考記事→https://www.mizusuraimublog.com/?p=4372)
- クランプ(たるジェットレースデザイン)とクラッシャの口調や性格は、ややアニドン基準。後者は一応馬鹿だけど年相応を考えて、クリッターよりかはマシな設定にしている。
- またその他クレムリンはドンキー漫画とゲームボイスを参照。ティキ族は主にリターンズ本編の行動を参考に口調や性格付けをしてます。
特にティキ族の半数以上はファンが想像しているのと「真逆のキャラ付けになっている点」にはご注意を。
まあ、バナンザのヴォイドカンパニーみたいに現状キャラ付けや台詞がないキャラが大半なので、解釈違いを起こしたくない場合は回れ右してお帰り下さい。
ちなみにザイロボーンの口調は、今後ディオンとの関わりを増やすために前回のオール片言では無くなっています。
最初の話でディオンに対して敬語で話していたカディリーとの入れ替えでもあり、結局このカディリーもまた悪役らしく、どんな奴にもタメ口で話すガキ大将キャラに変更したので、以降はこの設定で行こうと思います。
「クレムリンとティキ族の話2」で没にした短編集
時系列はクランプが酒場から出て行って、彼の話で盛り上がる場面から。ディオンが()付きの台詞しかなく終始無口なのは元々地の文にしていたため。二つ続けてどうぞ。
戦闘力最強のクレムリンは?
コプター「___本当ならこんな感じに忘れてもしかないのによ〜 ていうか、話飛びすぎじゃね?」
クラッシャ「酔ってるなあ、コプター。うーん、クランプの話の続きだっけ~?オレはもうないけど~」
コプター「コプターも……。ア、特にないかな……」
ディオン(無理しなくてもいいがナ……)
クラッシャ「……そうだ、思い出した!クランプってさ~、実は、ウデっぷしもいいんだ。オレもよく負けているよ~」
コプター「アヒャ~そうだった!敵キャラクターといえば戦闘力!プロペラを持ったコプターより強いからなァー。素手に関してはボロ負けだけど~」
クリッター「いやいや、ふたりとも互角でしょうよ~!」
ディオン「!?」
ディオン(そしてホントにクランプの戦闘力も高かったと。しかもあのコプターより強いって…… イ、一体何者ナンダヨ!あのワニハーー!!)
忘れるなんて許せない
子コプター「で、毎年は、たるジェットレース周年記念で親分のお祝いをしていたんだぞ!」
クリッター「へー、オレさまはドンキーのライバルポジションだったから、一緒に飛んだキップやキャス、カリプソ姉貴たちとお祝いしていたな!」
クラッシャ「オレはクラッジが代わりに出たから不参加だったけど、クラッジと一緒に毎回誘ってくれてうれしいぞ〜」
クリッター「そりゃオレさまたちの兄貴ですからねえ!毎年ワールドカイマンでパーティーだぜ!」
ディオン(盛り上がっているナ。確かにワニは爬虫類の中で絆が強く、種によっては集団で活動することもある生き物だ。こんな風にクレムリン軍団がいい例だろうカ……)
コプター「フーン、だったらこっちにも連絡よこすよなァ、普通? クルール様やクランプ参謀は仕事関係どころかお祝いの連絡も毎年来ていたが、他は……」
クリッター「えー!? 自分から連絡すればいいんじゃ?」
コプター「なんで上の立場であるコプターがわざわざ忘れっぽい下っ端に、お祝いの連絡しないといけないんだァー?確かに最初はこっちから送っていたけど、逆に来るのも試していたんだよ」
クリッター「いや、その……。クレムリン島に住んでいないし『忘れる』のも無理ないでしょう~!」
ディオン(ゲ、その発言はマズイんじゃないカ、クリッター)
コプター「アァ、そういうことか。そりゃ、コプターが一部プレイヤーから『影薄い』って言われていたし、無理もないよなァー」
子コプター「じゃあ、親分が再びクレムリン島に訪れたにも関わらず、敵扱いして攻撃したのもそれが原因だったのか!」
クリッター「そうなんですよー!」
クラッシャ「そうなんだよー。コイツってば、朝礼で『今日はコプターたちがくるから出迎えよろしく』ってクルールさまに言われたこともすっかり忘れてたんだよ~ ゴメンね!」
クリッター「兄貴!余計なこと言わないで下せえー!」
コプター「ア?それは初耳だぞ!」
子コプター「お、親分のことだけでなく……」
子コプター2「クルール様に言われたことも忘れていたのか!」
コプター「カー、あの時もっと痛めつけるべきだったなァ〜!」
ディオン(またしてもクリッターを馬鹿にして責めるコプターたちダーー!長年会っていないのならまだしもボスに言われたことまで忘れるなんて、ふ、普通は有り得ないだろう……)
ディオン(いや、あのコプターにとってはクリッター共に攻撃されても即返り討ちにするし、キングクルールの場合も自分の命令を忘れられたところで、絶対にこうなると分かって敢えてスルーしていそうだナ)
コプター「これが済んだら一緒に夜のスカイダイビングに行こうじゃないか?酔い覚めに効くぞ」
クリッター「その前にリバースしそうなんですけどーー!」
コプター「付き合ってくれたら今回の失言とかも全部、許してやるんだがなァ〜」
クリッター「ヒッ、も、もしかして、ガチで怒っ……」
ディオン(怒っていターー!)
クラッシャ「ワー、楽しそうー!オレも飛びたいな〜!」
子コプター「でも降下するための飛行機がないでありますよ」
ザイロボーン「ティキガ飛行船ヲ用意シマス!」
カディリー「リー、ザイロボーン、気ガ利クナ!」
~飛行船にて~
クラッシャ「ウオオオォォーー!気持ちいいぃぃ!」
カディリー「最高ダーー!」
カディリーが補助した状態でクラッシャがスカイダイビングをする中、
クリッター「せ、せめてパラシュートを!」
コプター「そんなものは要らねェよ!コプターのプロペラが補助するんだし!」
クリッター「ホッ……」
コプター「そうそう、だから安心しろ。ギリギリ着地地点30cmで止めてやるからー。その時の顔が楽しみだなァ〜!アヒャヒャ~!」
クリッター「エ……? ギャーー!お許しくださいいぃーー!」
ディオン(つまりコプターも怒らせると怖いと。いや、逆に奴の恐怖顔を見るために、ワザと失言させたのかもしれないナ)
ディオン(そして筋肉質になっても、誰かに倒され、痛い目に遭うのが下っ端の雑魚キャラクター『クリッター』の役目なのかもナ。お疲れ様ダ)
ザイロボーン「皆サン楽シソウデスネ!ディオン様モ飛ビマスカ!」
ディオン「ガキじゃないから結構ダ」
ティキ族再び!
ドンキーの敵勢力しか入れない酒場、基いクランプの家の地下室の扉前にて。
ディオン(フゥ……、ついに来てしまったカ……。デモ、クランプ先輩と話せるなら……)
ガラン!
ディオン「一名、ディオン入ります」
クランプ「やあ、また来てくれたんだね!ディオン君!」
ディオン「ア、エ……」
クランプ「また会えて嬉しいよ〜、何か飲みたいものはあるかな?」
ディオン「……バナナジュース。先日飲んだ味が忘れなくて…… また作ってくれませんか、クランプ先輩!」
ディオン(言エタ!今のところ客がいないし、このまま飲んで彼と話して……)
ディオンの注文に答えようとしたクランプだったが、カウンターに置いてあるモニターを見ながら、
クランプ「……いいけど一杯だけでいいのかい?君の仲間、付いてきているよ」
ディオン「ハ?それってどういう……」
すると既に開いている扉の後ろから、
クラッシャ「ヤッホー!クランプお疲れ~!」
コプター「本日もお疲れ様であります!」
ディオン「クラッシャ先輩とコプター先輩!?」
クラッシャ「ワー、ティキ族じゃん!えっと、名前は……クウちゃん!」
ディオン「ディオンだ!」
クラッシャ「そうだった!」
コプター「久しぶりだなァ、ディオン様~」
ディオン「ウギッ!」
ディオン(ぜ、前回コイツに様付けで呼んで欲しいと願ったとは言エ……何カ、スゴく、ムカつく……!)
クラッシャ「あ~、あと、玄関前にいたティキちゃんたちも連れて来たよ~」
そこへクラッシャに押される形でティキ族の、
ザイロボーン「ン…… セ、折角、隠れテ、いたのニ……」
カディリー「クソ―!マサカ、バレテシマウナンテー!」
ディオン「ザイロボーンにカディリーではないカ!? 付いて来るなと言っただろう!」
どうやらクランプの『付いてきている』の意味は、カディリーとザイロボーンが玄関前に隠れてディオンの様子を伺っていたのを監視カメラで知り得た情報だったようだ。
ザイロボーン「イ、イエ、ティキたちハ、ティキトング様の両手にして、一心同体デスから、ディオン様を、ひとりにはしておけませんヨ!」
カディリー「ソウソウ、ディオン様ハ、ザイロボーント一緒ニ『コミュ障』ダカラ心配デ~」
ザイロボーン「エ!?ボ、ボクモ!?」
ディオン「誰がコミュ障ダ!このお喋りオウムめ!そ、それに、私だって、ひとりになりたい日もあるのダ!お前たちみたいないつまでも騒がしくて、寂しがりなお子ちゃまでもない『オトナ』だからナ!」
クランプ「へえ~凄いじゃないか~!だからひとりでここまで来たってことだね~!」
クランプ(私に会いに……)
ディオン(!?ア……貴方のバナナジュースが美味しかっただけデスから……)
コプター「なーんだ、ディオン含めて動物を洗脳して取り憑くことでしかイキれない『臆病者のガキの集まり』だと思っていたから意外だなァ~」
ディオン「ウナッ!?」
カディリー「ナンダトーー!」
ザイロボーン「ケ、喧嘩はヤメヨウ……」
クラッシャ「子供みたいなのは分かるよ~『遊園地にいそうな可愛いマスコット』だよね~クレムランドに居ても違和感ないかも?」
カディリー「リー!ソウデショ!流石、クラッシャ先輩ハ、話ガ分カルネ!」
ディオン「グヌヌ……本当はクレムリンと同様にティキたちも憎たらしい悪役なのに、喜んでいいのか分からん……」
ザイロボーン「同じくデス……」
~数時間後~
ディオン「____デ、しばらくしたら、クレムリン共が集まってしまった……」
ザイロボーン「ナ、何だか、ティキたち、場違いみたいデスネ……」
ディオン「イヤ、そうでもないゾ。っていうか……」
クロバー「アレー、二週間ぶりだねー」
クロバー2「ゴングオー、だっけー?」
ゴングオー「オー!? ティキノ事覚エテクレテテ、嬉シイ!!」
クリッター「よっしゃー!練習通りだ!どうですかい?コプター副参謀!」
コプター「ハァ……何度も教えても、相変わらず……」
ボンジョ「ヘタクソダジョ~」
マラカストリオ「「「ヤーイ、ヘタクソ、ヘタクソ~」」」
クリッター「だからなんでえ~?」
ディオン「他のティキたちもいるンダガァーー?」
ザイロボーン「イ、いつの間ニ!?」
カディリー「エー、ミンナイタ方ガ、楽シイジャン♪」
ディオン「お前が呼び出したのか、カディリー……。確かにお前は口うるさいガキンチョだが聞き分けが出来るし、まだマシなんダ。勿論、ザイロボーンは私みたいに常識をわきまえているオトナだから問題ない。そう、来るなら『お前たちだけ』で良かったのだ。他の奴らは……」
ボンジョ「演奏ノ手本ヲ見セテアゲルジョ~!ザイロボーント、マカラス達ガ~」
ザイロボーン「……エ?」
マラ「ザイロボーン♪ザイロボーン♪」
ラスキー「イッショニ、エンソウシーマショ~」
カッキー「ソウシマショ!シャカ、モッキーン!」
ザイロボーン「ンギャー!激シク叩カナイデー!」
ゴングオー「盛リ上ガッテキターー!! ゴーーン‼ ゴーーン‼」
ボンジョ「コノママ演奏スルジョ~!ティキノ下手ナ音ガ消エルジョ~!」
クリッター「エーッ?こ、この演奏の仕方って、合っているのかなあー?」
子コプター「いや、全く変わらないでありますー!」
コプター「ウーン、無茶苦茶五月蠅いどころか、クソみたいな演奏になっただけだなァ……」
クラッシャ「そうか?オレは結構好きだけどな~」
ディオン「この通り!面倒なことになるんだからナ!」
カディリー「リー……」
ディオン「コラー!このバカンジョ!クリッターに間違った演奏法を教えるナ!マラカス共!ザイロボーンの上で暴れるんじゃナーイ!ゴングオー!音をもう少し控えローー!」
ワッキーパイプ「グゥ……」
ディオン「……!! い、いつの間にいたのカ……ワッキーパイプ。こ、こんな状況でよく寝れるナ……」
高性能のスピーカーを設置!
ディオン「イイカ!演奏というのは相手を不快にさせてはならないノダ!場を和ませ、楽しませるものダ!そう、こんな風に……」
と頭のアコーディオンを奏でるディオン。その音色はとても聴き心地が良いほどに美しく……
ボンジョ「ンジョ~、ディオン様、流石~」
ゴングオー「ウマイ!!最高!!」
ワッキーパイプ「プァ……眠ゥ……ムニャ」
クラップトラップ「クワ~、スゥスゥ……」
マラカストリオ「「「ゴメンネ、ゴメンネ」」」
ザイロボーン「ダ、大丈夫。ヒビは入っていないから、平気だヨ」
クラッシャ「コプター、何してるんだー?」
コプター「クランプ参謀の要望で大型スピーカーの設置だ。しかも最新のパーツを詰め込んだ一級品だぞ!」
クラッシャ「へー、クランプから頼まれたんだ〜」
クランプ「今はティキちゃんたちも居るし、ワールドカイマンみたいに音楽を流してみようと思ってね」
クラッシャ「だったらカラオケボックスも繋げたらいいじゃん〜?」
クリッター「最高じゃないですかい!」
クロバー「グワー!100点取りたいー」
クランプ「ああ、なるほどね、カラオケまでは考えつかなかったよ。私も歌うの好きだし〜 ラララ〜♪」
コプター「……カラオケか。皆が予算が出せるなら作れないことはないけどなァ」
クリッター「エッ!?オレさまたちも金払うんですかい!?」
コプター「あたりめェだろが!パーツ代、制作費、ジン件費と色々と金がかかるんだからな!」
技術員クリッター「あのスピーカーはワタシたち技術部が関わっていますからね。確か完成に1ヶ月かかったとか」
子コプター「ただし9割はコプターたちクレミス島のクレムリンしか関わってないであります」
子コプター2「むしろお前たちクリッターは、クレミス島にパーツを仕入れるための納品書作成しか……」
クランプ「何時でもいいよ。もしダメだったら中古のやつでも買うしね」
真の催眠術?
コプター「ノートパソコンやスマートフォンにはスピーカーが常に内蔵されているが、音質が悪いものがほとんどだ。しかしこのように音質が良い高品質なスピーカーを繋げれば即改善は出来る。勿論、無線接続でも可能だ」
クラッシャ「コプターは物知りだな!オレ、機械とか全然得意じゃないから分からないや~」
技術員クリッター「ワタシ、技術部所属ですけど、普段はイヤホンで聴くから全く知りませんでしたよ~むしろ有線接続が当たり前だと思っていました!」
子コプター「ムムッ、技術部所属なんだから、情報は常にアップデートしないと駄目だぞ……」
ディオン(確かクレムリンの技術部は頭が良いと聞いたガ、ドンキーコング64でサボっていたからそれが原因カ?クリッター共は結局、脳筋馬鹿の集まりなのカ……?)
コプター「で、曲のジャンルは……」
クラッシャ「オレは激しいロックがいいな!色んな楽器でコントンとした演奏で!」
技術員クリッター「良いですけど、ごちゃ混ぜに演奏って出来ますかね~?」
クラッシャ「ティキちゃんたちがいるだろ~」
子コプター「セッションでありますね!さっきみたいなことには、ならないで欲しいでありますけど……」
子コプター2「でも、皆同じ曲を弾けるのかな?」
ザイロボーン「カ、可能デスよ!ロックは、お任せください!」
ゴングオー「大キイ音ハ得意ダゴーーン!!」
ボンジョ「ダジョ~!」
カディリー「リー、難シイノハ、好キジャナイゾ!モット簡単ニ弾ケル、童謡ガ良イゾ!」
マラカスたち「「「シャカシャカ、カディリーニ、サンセイ~」」」
クリッター「オレさま、やっぱり初心者なんだよな……でも何だか、子供ぽいというか、何というか」
クロバー「初心者なんだから、やってみなよー」
クロバー2「そうそうーこれを機に、上々に慣れていこうよー」
コプター「ただサブスク配信している曲を流すだけだっての……。もしセッションをやるなら、キャラクターらしく『ドンキーコングシリーズで有名な曲』をやるとか……」
クラッシャ「あ!それいいね!じゃあ、クルールさまの船でも流そうよ~!」
クリッター「エー!それだとオレさま、余計に下手くそになるんですが!」
ディオン「!?」
ディオン(ソウダ!この方法を使えば……)
ディオン「アー、それも人気だが、もう一つプレイヤーの間で神曲だと言われている代表曲があるじゃないカ?心が自然と浄化される幻想曲と」
クラッシャ「自然の、エ?そんな曲ってあったけ?」
ディオン「とげとげタルめいろ……聴いてみないカ?」
一同「「「オオッー!」」」
クラッシャ「ロック好きなオレでも、好きな曲だなあ~」
技術員クリッター「睡眠用でよく聴いています」
クロバー「オラもー、流石作曲家様ー」
クロバー2「茨のステージで働いている中、奥で流れていたから印象深いねー」
カディリー「リー、リターンズデ使ワレナカッタ、伝説ノ神曲ガ聴ケルノカ~!」
ザイロボーン「ンー、次作のトロピカルフリーズでは、アレンジされているケドネ。デモ、原曲を聴くのハ、ハ、初めてカモ……」
クランプ「海外での正式名称は『Stickerbush Symphony』だね。しかも高性能スピーカーで聴けるなんて良いじゃないか〜」
コプター「丁度ロックも聴き飽きていた頃だし~ ティキ族とのセッション期待しているんだぞ~」
ディオン「アー、助かります!コプター先輩!」
コプターはとげとげタルめいろこと『Stickerbush Symphony』をノートパソコンで決定すると、スピーカーから曲が流れる。するとみんな癒された表情でそれぞれ、
クリッター「いやー、いつ聴いても、むっちゃ、いい曲ですな~!」
クランプ「ほほう~スピーカーも高性能なおかげか、音質も臨場感が溢れているね~」
コプター「ヘッヘーン!これは作った甲斐があったぞ!」
クラッシャ「ところでカリーちゃんは弾けるの?」
カディリー「弾イタコトナイカラ、ヨク分カラナイゾ!」
ディオン「安心シロ。ここはこのディオン様が手本を見せてやろう!ククク……」
とディオンが皆の目線を集めるようにスピーカーの前に立つと、ティキ族幹部のお得意なグルグル目になりながら、アコーディオンを奏でる。
とげとげタルめいろのバックにある楽器たちと非常にマッチしているディオンの音色。ミスも全くない完璧な演奏だ。
これにはクレムリン軍団だけでなくティキ族も、あくびをかきつつ、徐々に目を瞑り始めていき……
クラッシャ「フアア~なんだか、眠たくなって、来たかも……」
クリッター「オレさまもですぜ……グぅ……」
クロバー「これが、本当の、睡眠用……むにゃむにゃ」
子コプター「瞼が、重いで、あります……」
ザイロボーン「ンー、流石デスネ……ディオン様」
カディリー「リー、眠タイ……オヤスミ……」
コプター「グヌ、寝るつもりじゃ、ないのに……、でも、今日はいっぱい、働いたしー……」
ディオン(ククク、イイゾ!イイゾ!これこそ、ティキの得意な『真の催眠術』ダ!このまま皆眠りにつけ!そして全員寝たらクランプ先輩とふたりで……)
クランプ「皆寝るほどの演奏を奏でるとは、ディオン君は凄いなあ。……しかし、私は、眠たくない?もしかして……」
ディオン「ア……」
と全く眠気を感じないクランプはディオンを横からじっと見つめる。
「自分以外なんともないことに流石に怪しまれたカ」とディオンは内心焦るが平然を装い、演奏を続けるが、それも長くは持たず、アコーディオンのミスが起きようとしたその時……
クラップトラップ『カタカタ』
子コプター「……? た、大変でありますー!親分!」
コプター「ハッ……!どうした!」
子コプター2「クラップトラップがスピーカーを叩いているであります!」
ディオン「!?」
ディオン(何でコイツがココにーー⁉)
クラップトラップ「クワー!」
クランプ「これは、不味い。不機嫌だ……」
コプター「よしよし……、子ワニちゃん、いい子だから、そのノブには触るな___」
嫌な予感がしたので即座にクラップトラップの方に向うコプターは、スピーカーのノブ部分から離れるように優しく促す。
クラップトラップ「ガブッ!」
しかしコプターの説得も虚しく、ノブに噛み付き右へと回すクラップトラップ。
案の定最悪なことに、
コプター「アギャーー!!」
クランプ「コプター君!」
子コプターたち「「親分ーー!」」
スピーカーの最大音量を耳元でもろに受けてしまい倒れてしまうコプター。さらには、
クリッターたち「「ワーーッ!」」
クラッシャ「なになにーー!何が起きたのーー!」
カディリー「ゴングオーヨリ、ヒドイ音ダーー!」
ゴングオー「ヒドーイ‼」
気持ちよく寝ていた他のクレムリンやティキ族も飛び起き、驚いて叫び、耳元を塞ぎ始める。
ザイロボーン「ディオン様!洗脳ヲ!ト、止めてクダサーーイ!」
ディオン「私は何もしていないゾ!!アー!ドウシテ、こうなったンダーーッ!」
先ほどの癒しで静かな光景とは真逆の騒音レベル、いや、聴覚機能に異常をきたすレベルの煩さ。まさに地獄絵図である。
クロバー「誰かなんとかしてーー!」
クランプ「ウウッ……、ま、任せてくれ!確かにここに……」
ノブからいつまでも離れないクラップトラップに誰かが近づいて離そうにも時間がかかってしまう。
そこでクランプは、クラップトラップがたまに暴れるのを大人しくさせるために予め置いていたのか、高性能な水鉄砲を取り出し、奴に目掛けて……
クランプ「離れろ!クラップトラップ!」
クラップトラップ「アビャ!」
と、クランプはクラップトラップの鼻先目掛けて水を放つ。威力も相当なものだったのか、その勢いでノブも左に動き、ようやく音が止まったようだ。
誰が犯人なんだ……?
ディオン(何てことダ……、この後、絶対にろくなことが起きないゾ……)
クラッシャ「ウーン、ヒドイ目にあったなあ~」
クリッター「本当ですぜ!折角いい音楽で気持ちよく寝てたのに……」
技術員クリッター「最後に台無しになりましたよ、はああ……」
コプター「はァ、はァ……」
子コプター「お、親分、耳は大丈夫でありますか……?」
コプター「ア……? アヒャハ~!最高の気分だぞ!!久しぶりの感覚だなァ、昔に空の戦場で!防音付きのヘルメットが壊れてーー!!プロペラ音でブシャーー!キーー!って!」
子コプター2「完全に鼓膜が破れているでありますー!」
クロバー「次いでに声もすごく大きいしー……」
クロバー2「頭もおかしくなっているよー……」
クラップトラップ「キュー……」
目をつぶって気絶しているようだ。クランプはクラップトラップを抱きかかえ、顔を触り、
クランプ「少し目を見せてね~……。!これは……!」
クラッシャ「クランプ、クラップトラップは大丈夫なのか?」
クランプ「ああ、平気だよ。どこにも傷はない」
クランプ(クラップトラップの目を確認したら洗脳されたかのようにグルグルしていた。疑いたくはないが、もしかしてティキ族の誰かが……?)
子コプター「そんなことよりクラップトラップが、こんな度が過ぎたいたずらするのか……?」
クロバー「だよねー、戦場以外では寝ていることが多いのにー」
クロバー2「急に起きてスピーカーを器用に弄るかなー?」
技術部クリッター「ワタシたちよりかは、頭がそんなに良くないですね」
子コプター2「じゃあ、親分をこんな目に合わせた犯人は……」
クリッター、クロバー、子コプターたち『ジーー』
ディオン「!?し、視線が多イ……」
子コプター「う、疑いたくはないでありますけど、アコーディオンを演奏しながら……」
子コプター2「洗脳攻撃もしていたんじゃ」
技術部クリッター「ワタシの分析ですが、可能性としてはあり得ますね」
クリッター「そうだぜ、ティキ族も皆寝ていたのにさ~」
カディリー「ソウソウ!気持チ良ク寝テイタ!」
ゴングオー「ミンナオ寝ンネ!! ゴーーン!!」
ディオン「そ、そんなわけ、ないじゃないカ!ただ私ハ!皆が大好きな神曲のセッションをしていただけだゾ!ここで洗脳攻撃などと……」
ボンジョ「ディオン様~イタズラシタラ、チャント謝ラナイトダメダジョ~」
マラカストリオ「「「シャカシャカ、シャザイシマショ~!」」」
ディオン「お前たちに言われたくナーイ!このイタズラコンビ……、いや、カルテット!」
クリッター「あと前にオレさまたちを一気に操るぐらいだし、出来てもおかしくないというか」
クロバー「それは敵に洗脳されるほどの馬鹿を晒しただけー」
クロバー2「クルールさまに対しての裏切り行為だよー」
クリッター「相変わらず、シンラツーー!」
クラッシャ「何だか、大変なことになっているね~」
コプター「アヒャ~!喧嘩かァ~?これはディオンを疑っているってかー!もし事実なら!あの臆病なディオン様が!このコプター様にー!ここまで仕返ししてくれたってことだろー? 感動したぞ!!やっぱ悪役はこうでなくてなァ!!アヒャヒャーー!!」
ディオン「う、ウルサ……」
ディオン(そ、それより、普通にこんなことをしたら、絶対に怒るハズが、逆に喜ぶナンテ……オカシイ)
ザイロボーン「ディオン様……。アレは、洗脳攻撃ではなく、催眠術……ナンデショウ?でも、きっと、訳が、あるんじゃないですカ。ココデ、皆に、正直に言ってハ……?」
ディオン「グ…… わ、分かった」
ディオンの告白
ディオン「アア、ソウダ。私ハ、皆に演奏を聞かせるト、同時に催眠術をかけて眠らせタ。ただ、自分の特技を自慢したかっタ、だけ。それは事実ダ。ダカラ…… クラップトラップを操っテ、途中で演奏を、無茶苦茶にするようなことハ、一切していない。……逆に数時間前に言った___」
ディオン「『演奏というのは相手を不快にさせてはならないノダ!場を和ませ、楽しませるものダ!』と!楽器として生まれたからニは!それを胸に今日モ生きている!むしろ弾いていたのは、スーパードンキーコング2の神曲ダゾ!神!それを台無しにするのハ…… 作曲家様に対しての冒涜ダーー!!」
一同「「「オーーッ!」」」
カディリー「リー!ディオン様!最高!」
ゴングオー「最高ーー‼」
マラカストリオ「「「シャカシャカ!」」」
ボンジョ「ダジョ~!」
クリッター「なんか、アレだな、スゴイ言葉を聞いた気分だぜ~!」
クロバー「語彙力ー」
クロバー2「でも、楽器だからこそ説得力があるよねー」
技術員クリッター「痺れる名言ですね!」
子コプター「疑ってごめんなさい。でも、親分が喜んでいるなら……」
子コプター2「それでいいかも」
コプター「ア!今度はスピーチってかァ!でも!全く聞こえねェ~!アハァ~!」
ザイロボーン「よ、良かったデスネ!ディオン様!」
クラッシャ「これにて、一件落着~!なーんてな!」
ディオン「グヌヌ……、演奏よりこっちの方が恥ずかしかった……ゾ」
クランプ「ふふ……」
クランプ(やっぱり、ディオン君は犯人じゃなかったってことか。でも、君のとげとげタルめいろの演奏、私は最後まで聞いていたよ。繊細な音で奏でる最高のアコーディオンだよ)
クラップトラップ「クワ~、ヨク寝タ~」
ワッキーパイプ「……グゥ」
おまけ「クランプとディオン、参謀対話再び」
ディオン「アー……皆、帰ッタカ……、そしてやっと、落ち着けたゾ……」
クランプ「あはは、私とふたりだけの時間になるつもりが、最初みたいな感じになっちゃったね~」
ディオン「ウ……私はティキたちの中で精神年齢が上だから、大半が子供だらけのティキたちの世話をするのが役目ダ。しかし時には休息も必要で、24時間動けるとは限らないからナ……」
クランプ「無機物なのに不思議なものだね。これじゃあ、生き物と対して変わらないじゃないか。あ、ティキトングの手だから生きているようなものか~」
ディオン「そ、それに貴方にとってもうるさくて、迷惑だと思いますシ……」
クランプ「ディオン君。私は迷惑だなー、なんて今まで一度も思ったことはないよ。むしろ酒場としてはうるさくて当たり前なんだ」
ディオン「そういうものなんデスカ……」
クランプ「あー、そう、今回のは仕方ない話だけどね。でも長年生きているワニおじさんだから、ある程度の環境はよく分かるのだ。私が経験した中だと、ワールドカイマンと基地内の昼休みかな~ 騒がしいのは。数が多いからね~」
ディオン「流石はキングクルール様の参謀。同じくティキトング様の参謀である私とは知識量が多くあるようですネ……」
クランプ「ディオン君も沢山のティキちゃんたちのお世話ができるんだから賢いよ。でも、後輩にここまで言われるのは気分が良いね!クルール様からはいつも馬鹿にされていたから〜」
クランプはディオンに近づきつつ、隣に座る。まるで初めて会話した時と同じように。
クランプ「……もし今度、私とふたりきりで話をしたいのなら、こっそり連絡してくれ。わざわざ皆に催眠をかけずとも、予約さえしてくれたら貸切も大歓迎だよ」
ディオン「よ、予約?もしかしてバナナコインが……」
クランプ「うーん、大きく張るかなあ」
ディオン「デスヨネ!」
クランプ「冗談だよ~ 元は私の家で酒場を営業する場所じゃないから。たまには、ひとりでのんびり過ごしたいし。そう、君みたいにね!」
ディオン「ムグ……⁉」
さらにディオンの口の中にメモ切れを入れるクランプ。
クランプ「はいこれ。次に会った時にはオトナ同士いっぱい語り合おうじゃない~」
内ポケットに近いものだったので、ディオンはメモを開くと、
ディオン(電話番号とメールアドレス…… アー、ドクターチキンに頼んで携帯電話を作ってもらうカ~!)
クランプ「おや、グラスが空っぽだね。何か飲みたいものはあるかな?」
ディオン「バナナジュース!おかわりデス!」
このアコーディオン、最初の時とは違いクランプに相当懐いているようだったとさ。
